発達凸凹キッズ　失敗しない歯医者選びと通院

　発達凸凹らっくんは身体のことを言われたり、身なりに気をつかうことも大の苦手というか、まったく興味なし。

　そしてらっくんは、甘いお菓子やスナック菓子をこよなく愛する偏食男です。

　着替え、散髪、ケガをしたことを友達に「大丈夫？」と心配されることも極端に嫌います。

　はい、もちろん歯みがきは大嫌いですよ。

　母親にも頑なに口を開けません。　

　そんな中、学校で健康診断が行われました。

　結果は…

　恐れていた虫歯が出来てしまいましたよ。はい。

　そりゃそうだ。歯磨きもやって一日１回。撫でるようにさっと１５秒ほどで完了。

　歯磨き粉の味が苦手でつけることがでないこだわりもあります。

　治療をして学校に報告することになりました。　

　この記事では、発達凸凹キッズのママさんはもちろん、歯医者さんが苦手すぎるお子さんをお持ちのママさんに、お子さんが歯医者嫌いにならないように我が家がした工夫と歯医者選びをご紹介します。

　おかげで、母親にも口を見せない、仕上げ磨きをまったくさせないらっくんでも今では歯医者さんの苦手意識ゼロです！　

　診察もご迷惑をおかけすることなくスムーズです。

　この記事を最後まで読んで頂くことで、お子様の歯医者克服のヒントが見つかると思います。お役立ていただければ幸いです。

小学校の定期健康診断の結果

　我が子が小学校にあがるとこんなことやあんなことしたなあ…とノスタルジックになります。

　検診の日に限って、ボロボロのパンツ履いてて恥ずかしかったなあ。

と懐かしく思うと同時に、らっくんはみんなと一緒に決まりよく列に並んで順番が待てるかしら？　

　ふざけたり、脱走してないかしら？と心配がつきません(笑）

　そして、結果が返っていました。

　恐れていたその日がやってきました。

　虫歯できてるじゃ～ん。

　保育園では何とか免れてきたんですが…とうとう虫歯デビュー

　誰があの暴れ馬を歯医者さんの診察台に張り付けておくの？　

　らっくんははの頭には、らっくんの改造人間にされる仮面ライダーの手術シーンが容易に再現されていました。

　というか、日々の歯みがきの仕上げでさえ、改造人間にされるかのような抵抗です。

　やめろーっ！やめるんだー！！

　りっちゃんを抱きながら、らっくんを歯医者さんへ連れて行くなんて

　絶対にムリーっ！

発達凸凹キッズの歯医者調査　障害児さん向け治療があった

　ここから、らっくんはははこの難局を乗り切るためにリサーチを開始しました。まずは、腕のいいというか、子供への評判のいい歯医者さん探しです。

　まずは、ご近所のママさんから情報収集…

　次に、放デイのらっくんに近い年のお子さんがいるパパさんスタッフさんにも聞き取り調査…

　ママさんが通院同伴しているからどこがいいのか…わからないとのこと。残念…。

　ていうか、こんな神対応してくれる歯医者さんなんてあるの？っていう条件ですよね…(笑）

　そうでなくとも、人口の少ない地方都市に住んでいるのでなかなか病院も限られています…。　

　口コミ集めは難航しました…。　

　らっくんははは、日々悩んでいました…。

　そんなとき、思いだしました！

　駅裏に県の歯科医師会があったはず！

　妙案を教えて下さるかもと、さっそく電話してみました。

　えっ～、そんな素敵な合理的配慮をされているのですか？

　改造人間らっくんライダーでも、怒らずに治療してくださる～！

　是非、予約をしたかったのですが…大事なことを忘れていました。

　

　あれだけ、悩んでいたのに一気に道が開けました！

K先生の神業神対応…炸裂

　さっそく、K先生の〇〇歯科医院に電話しました。

　実は…、かくかくしかじか…。

　と、らっくんのこと、紹介された障害児さん治療が木曜で、本人の受け入れが難しいことをお話させて頂きました。

　受付の方は、快く「一度予約をいれましょう！」と予約を取ってくださいました。

　他の患者さんにご迷惑をおかけしないように一番最後の時間枠でお願いしました（笑)

ごほうび大作戦

　診察日が来るまで、らっくんははは考えました。

　らっくんは、人の好き嫌いが強く、自分のことが分かってくれる人や自分の話を聞いてくれる大好きな人には心をオープンにして、その人の指示が通ります。

　逆に

　らっくんとの信頼関係ができる前に、相手のルールに合わせられそうになったり、その場所のルールの型に初めから入れようとすると問題行動が出やすく、指示通り動けません。わざと反抗しちゃいます。

　一時間もない診療時間にどうすれば、らっくんがK先生を好きになってくれるか…。

　K先生を味方として認識してくれるか…。

　らっくんを子育てしていて、重ねてきた経験として、らっくんをコントロールしようとしたり、こちらの都合に合わせさせようとするとことごとく失敗してきました…。

　らっくんの立場になって、らっくんが動きやすいように支援を工夫させること！そして、〇〇するとらっくんが得する。××するとらっくんが損する。という流れの声掛け、肯定的な言葉を使うことでうまくいきます。　

　まあ、１００％うまくいくわけではありませんが💦

　そこで、らっくんははが用意したものがこちらです。

　　らっくんの好きなトミカ＋これまた大好きなドラえもんが一つになったスペシャルな一台

　これは、らっくん激アツ！！

ごほうびを提示して、適切な行動を交渉する支援をしました

　初診の日、受付の方にらっくんに聞こえないように　

　ダメなら、わたしから言えばいいか…と思っていました。

　快く了承いただきました！！　「あざー－－すっ！」

　目的が、K先生を好きになること。K先生や歯医者さんと信頼関係を築くことなので、快諾頂いて本当に助かりました。

　もちろん、初診の前のカルテには、病歴やらっくんの特性も記入しK先生にわかるように伝えさせて頂きました。

ASD＆ADHD　らっくんが歯医者が苦手になりうる理由

　歯医者さんって大人でも嫌なものです。　

　定型発達キッズだっていやですよね…。

　ASD＆ADHDのらっくんが、苦手とすることが歯医者治療には含まれています。

　

　それに加え、一般的な虫歯治療は痛いという先入観と恐怖心

　始めて会うK先生の指示がきけるだろうか…らっくんははの方がドキドキ心配でした💦

　このファーストステップで苦手意識を植えつけるとらっくんの人生で、歯医者さんという場所は恐怖の館になってしまう。

　通院のたびに、親子でもストレスフルな一大イベントになってしまう…。　

　なんとか、阻止したかったのです（笑)

K先生の神治療

　初回の治療は、病院から飛び出し逃走など何がおこるか予測不能の為、りっちゃんはおばあちゃんに預けました。

　実際、保育園の頃ASDの診断をして頂いている病院の会計時にらっくんが玄関自動ドアから外に飛び出し、道路を横断して走って逃げだし会計のお姉さんがわたしより、マッハでらっくんを追いかけてくれたことがあります。　

　車にひかれそうになり、間一髪でした。

　マリオじゃないんがから、命が何個あっても足りないですよ💦マジで。

　見たことのない診察台に行き、うがいをするように歯科衛生士さんに言われるらっくん。

　診察台に座り、紙エプロンをつけられたり、タオルをかけられたり、スリッパをぶらぶらさせたり、脱いだり落ち着きのない様子。

「らっくん、上手だねえ…」

　歯科衛生士さん、優しく笑顔でほめてくれます。

　私も負けじとほめほめ作戦に入ります。

　これから、この子は貝のように口を閉ざして

　泣く泣く親子で、「また来ますっ」と、帰らなければならない…という不安を隠すかのように褒めまくりました。　

　横の診察ブースから、例のキュ～ンとドリル音

　しまった！イヤーマフを忘れた！

イヤーマフとは、一見ヘッドホンのように見えますが、耳全体を覆うタイプの防音保護具です。もともと、工事現場や射的など騒音が大きい場所で耳を守る道具として使われていました。発達凸凹キッズにとっても、大きな音が苦手でパニックになってしまうお子さんなど、聴覚過敏がある子にとって不可欠な支援グッツです。

　いわゆる

　これです。

　最近は、キッズ用におしゃれでかわいいデザインもあるので

　音楽を爆音で聴いているノリノリ男に勘違いされそうですが…💦　

　らっくんのイヤーマフをよく見て頂くと、

　「お静かに…」マークがついています。　

　らっくんははの心配はよそに、診察台に付いているモニターを見始めたらっくん。

　　そこへ

　K先生が優しい笑顔で登場しました。マスクやフェイスシールドをしていても、声で笑顔なのが伝わります。

　あのドラえもんトミカはどうなったんだろう？とドキドキしていました。

　

　と言って、ポケットから

取り出しらっくんの目の前に見せてくださいました。

らっくんの表情が、一瞬で輝いたのが伝わりました。おい、ちゃんと敬語はなせるのかよ(笑)

　診察台の椅子を深く座り直し、姿勢を正しました（笑)　

　らっくんのやる気スイッチがオンになったとみんな気がついたと思います。

　K先生、ありがとうございます！こんな茶番に快く付き合ってくださって

　ここから、K先生の神業がスパークします。　

　らっくんは、ごほうび欲しさに口を開けて張り切っていました！

　と言われ、あらかじめらっくんの手のひらにエアーの出る器具を一吹き。　

　一回でなく、エアーを口にかけるたびに、わざわざ何回も手のひらに当ててから口の中に当ててくれます。

　らっくんも、頭を縦に振ったり、横に振ったりで答えています。

　らっくんの目の前にわざわざ見せて下さりらっくんも嫌な顔しないで口を開けます。

　　

　これまた、口に入れる前にツバを吸引するバキュームみたいな器具を空で作動させてから、その後口の中に入れてくださいました。

K先生は、見通しがつかない不安を解消する為に、その都度器具を紹介しながら何のためにするのかを説明をしてから患部の治療をして下さいました。

　すごく大切な合理的配慮と支援です！！

　らっくんははは、あまりの神業に感動して涙ぐんでいました。

　こんなところに神様がいらっしゃる…。神が降臨している！　

　このお方（K先生）は、わかっていらっしゃる…。なんて、素敵な神業治療!!!

　

　その時、先生が持っていた光が出る機械に「３M」の文字が見えました！

　K先生も歯科助手さんも、私やらっくんの言葉にも、反応してくださいました。

　少し気になったのですが…

　なっなんと、削らなくてもいいのぉ～⁉

　どこまでも、神様発言！

　K先生の神業で最後まで頑張れました。

　もちろん、ごほうびをK先生から手渡しして頂きました！

　もう、らっくんの治療は一生K先生にお願いします！

K先生の神対応が凄すぎる

　お礼を言って待合室でまっていると、K先生がお忙しい中わざわざ私たち親子のこところに…

　と言って、らっくんにクリアファイルをくださいました！　

　　もう、親子でK先生の虜ですよ(笑)

　　会計の時には

　病院からのごほうびまで頂きました。

　至れり尽くせりで想像以上の神対応に圧巻したらっくんははでした。

　その後、らっくんは通院を数回繰り返し、定期検診も通院しています。

　一度も問題行動が出ていません。

　２回目の通院からは安心してりっちゃんも同伴して通院しています。

　りっちゃんも大きくなったら、K先生に診てもらおうね♪

まとめ

　一時期は、大きな病院で真剣に全身麻酔をして治療をお願いしようかと思っていました(笑)

　発達凸凹キッズのママさん、パパさん。安心してください。

　もし、今通院している歯医者さんと相性が良くないとき、各都道府県もしくは市町村にある歯科医師会に問い合わせてみてください。障害児さん対応の神業治療の予約をすすめられました。

　そして、一般的な街歯医者さんでもしっかりその子の特性を伝えたら、K先生のような神様に出会えるかもしれません。

場合によっては

　もしかすると、親の歯医者さんへの怖いイメージがお子さんに伝わるかもしれせん。

　よい先生に出会い、信頼関係を築くことが大切だと痛感しました！

　日々問題行動だらけのらっくんですが、K先生の歯医者さんではまったく問題行動はありません。

　治療後も、忘れずご家族みんなでほめほめしてくださいね♪

　歯医者さんで頑張ると、みんなが優しく褒めてくれるというよい強化子が強固になり、次の通院も拒否せず、問題行動が出にくいです。

　いかがでしたでしょうか？歯医者選びでお困りのパパさん、ママさん、らっくんははとらっくんの経験がお役に立てたらうれしいです。